【変化、そしてチャレンジの時】
きょうで2024年度(第73期)が終わり。
決算賞与の支給に当たり、今年度を振り返りました。
[通算221号]
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社員の皆さん、ご家族の皆さんへ
きょうで2024年度(第73期)も終了します。
新工場計画、組織の転機、新しい仲間との出会い。
これまでにない挑戦と変化の連続でした。
振り返ってみます。
■ 新工場・新設備のデザイン
この1年間は新工場・新設備のアウトラインを固めることが大仕事でした。
すでに一昨年末に2つの隣地を取得し終え、新工場2棟を建設する方向が固まっていました。
工務店2社と打ち合わせを重ねながら、それらの最終形をデザインしました。
レーザー加工機の選定も大詰めでした。
1年前の時点ではトルンプ(独)、A社(日本)、B社(スイス)、
そしてC社(中国)という複数の候補が視野にありました。
とくに中国C社の実力は素晴らしいものでした。
かつて「中国製」にあったマイナスのイメージを大きく覆す、
新時代にふさわしいハイスペックで攻めたマシンづくりでした。
高出力で板厚60ミリなども楽々に切断する能力に驚かされました。
4月には2度目の訪中で現地メーカーにて実機の見学を重ねました。
しかし最終的には「総合的な信頼性」を重視しました。
2億円規模になる高額投資であり、長期耐久性について信頼できるかどうか未知数であったこと。
そして機械本体だけでなく周辺機器を含めて総合的に考えると、やはり不安が拭えませんでした。
最終的に独トルンプを選んだのは、やはり信頼性です。
世界のトップメーカーとしての実績、そして当社でも初号機を導入してから17年目になりますが、
いまでもまったくビクともしない堅牢なマシンであることを体感済みです。
本体価格は2億円しますが、幸運にも「省エネ補助金」が採択されたため、
6200万円がこの機械に国から支援されます。
ありがたいことです。
■ 顧問税理士の変更
2011年から13年間お世話になった税理士事務所(D先生)から、
新しく古田土会計に変更したことも、今期の特筆すべき出来事でした。
D先生には、私が経営を勉強し始めた2009年に出会い、素晴らしい先生だと実感。そして2011年から当社の顧問に入っていただきました。
それ以前の会計事務所(先代からの引継ぎ)よりも格段に仕事が丁寧でした。
そしてD先生の行ってくださる毎月1回の経営者向けセミナーでは、
財務・税務・会計から経営全般にわたる様々な知識を授けられました。
毎月1回が10年以上ですから、およそ120回以上もセミナーに参加しました。
たくさんのことを教えられ、経営者としての基礎力を作っていただきました。
心から感謝しています。
ところが3年前、私が長らく研究してきたHD(持ち株会社)をめぐって意見が食い違いました。
とくにD先生の後継者であるE先生はHD化に対して強烈に反対され、意見は平行線でした。
(HDについては研究をさらに重ね、2年前に実行しました。)
加えて一昨年、2つ目の土地を買うときにD先生ご自身が反対されたことが決定的でした。
「借り入れ過多」という指摘です。
この土地が当社の未来にとって必要がどうか改めて熟考し、
財務も勉強しなおしたことは以前にも書きました。
そして先生の反対にもかかわらず、購入を決断しました。
その過程で出会ったのが
古田土会計の森尾勝俊先生(YouTube・中小企業の財務チャンネル)でした。
毎日1本ずつアップされる財務情報・経営情報を学び続け、
「この先生に教えを請いたい」と思いました。
それで、古田土会計さんに顧問を変更した次第です。
古田土会計さんにお世話になって半年ほどが経過しますが、
毎月の巡回で教えられる情報量の多さ、クオリティの高さは感動レベルです。
森尾先生ご自身にもすでに2度来社いただき、
借り入れや担保繰り、決算書の作り方などで目から鱗が落ちるようなアドバイスをいくつも頂戴しました。
これから大きな設備投資を行うにあたって、本当に心強い。
チャレンジの過程では別れもあり、出会いもある。
これまでお世話になったD先生に深謝し、さらに強い会社を作ってまいります。
■ 理念を磨く
年度としては前年度(2023年度)末になりますが、昨年は10年ぶりの離職がありました。
考え方の違いが埋まらず、
私の大切にする価値観(人間関係を重視し、社員が協力しあう会社)に賛同してもらえなかった結果でした。
私自身の非力さ、無力さ、力不足。それらを痛感しました。
しかし、会社の理念・ビジョンは変わりません。
折しも、リーマンショックから10年以上かけて温め続けた経営理念の刷新を進めていました。
理念・ビジョン・方針をまとめて小冊子にする仕事です。
社員の協力体制がいかに大事か、そこにさらに意を注いで文章を練りました。
出来上がったのが、6月に配布したコーポレートスタンダードブックです。
経営理念、ビジョン、そして「大切にしたい信条」です。その中に「団結」という項目を作りました。
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【団結】
仲間とともに、全体勝利します
人は1人では1馬力。仲間と力を合わせて初めて多馬力となります。
そのために一致団結をつくり出し、組織力を高めます。
自己中心性を乗り越えて「全体勝利」をつくり出します。
【「教え合い」「助け合い」「支え合い」を体現する温かな組織文化】
水質の悪い水槽にいる魚は病気になります。
良い仕事は良好な人間関係の職場からしか生まれません。
隣人に対する思いやりの心を持ち、良好な職場環境を守ります。
職場のきれいな水質は、全員が等しく努力して初めて維持されます。
99%の人間が努力しても、1%の人間が乱しては水質はすぐに悪化します。
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これらの文言は、さまざまな「負の経験」から生まれた貴重な価値観(フィロソフィ)です。
苦しい経験を貴重な財産とします。
■ ピンチを救ったチームワーク
5月にはFさんが会社を去りました。
新卒から頑張ってくれた彼女が「別の職場」を志向したことも、
私の経営の不備・不足を突き付けられるものでした。
2人が相次いで退社し、事務所は更なる少人数となってしまいました。
そんななか、残った社員が団結をさらに強めてくれ、
工場側からも人員をやりくりして事務所の応援に入り続けてくれました。
これこそが坂元鋼材の真の底力だと思います。
コロナで人員が半減したときも、そうでした。
厳しい状況の時にも黙々と業務を遂行し、巡航速度を維持し続けてくれていること。
これは当たり前ではありません。皆さんの奮闘に心から感謝いたします。
■ ひさしぶりの中途採用
そして、ひさしぶりに中途採用を始めたのが夏ごろでした。
人材紹介業者の力を借りたところ、短期間のうちに20数名以上をご紹介いただきました。
書類選考を経て10名ほどの若者と面談し、Gさんに入社いただきました。
9月1日の入社で、今日でちょうど半年です。
彼女の働きぶりを見ていて、本当に良い人に来ていただいたものだと思います。
Hさんをはじめとする先輩が一生懸命に教えてくれます。
全員で成長する組織風土、これこそが私たちの求めるものです。
■ 幸運が続く
そして10月下旬のこと、3つ目の土地の話が舞い込みました。
一昨年にD先生の反対を押して購入した2つ目の土地の隣地でした。
建築をお願いしている工務店によると「いまなら設計変更が間に合う」。
購入すべきかどうか1日だけ熟考し、銀行にも照会して支援を確認しました。
そして翌朝一番、売り主様を訪問。
売却を快諾してもらいました。
結果、併せて100坪の大きな土地を隣に確保できました。
ここに第4工場を建てます。
今年10月に竣工し、11月にレーザー設置、12月の営業運転となります。
日本初導入となるトルンプの高出力(24キロ)ファイバーレーザーが稼働します。
さらに来年には裏の隣地(第5工場)も予定しています。
一連の投資額は8億円規模に膨らみそうです。
■ 変化に挑戦!
リーマンショック以降16年間の経営改革の成功によって、当社は大きな財務力を培いました。
それが設備投資を可能にしました。
社員の皆さんに心から感謝しています。
そして、さまざまな経験を経て社員力・組織力もいまが過去最高に良い状態であると断言できます。
これから大きなチャレンジが待っています。
我々が団結すれば必ず良い結果をつくり出せる。
新しい2025年度(第74期)も、どうぞよろしくお願いいたします。
2025年3月31日
坂元鋼材株式会社 代表取締役 坂元正三