アチーブメントを学び続けた10年間 [頂点への道・初受講をプレイバック]

【アチーブメントを学び続けた10年間】

 

アチーブメント株式会社の「頂点への道」シリーズを受講して10年目に入りました。

この講座に出会ったときは41歳。

リーマンショック直後の大赤字に苦しみ、経営者としての方向性が分からず、どうしていいかわからなかった。

あれから10年。この講座に出会わなかったら、いまの会社もいまの人生もありません。

 

このたびスタンダードコースが連続開催700回(ラスト)となり、

そのアンコール回にアシスタントとして参加させていただいています。

学びと実践の10年間を振り返ります。

 

■ 父の他界、そして経営危機

 

家業である坂元鋼材の3代目社長を継いだのが21年前、ちょうど30歳になる直前でした(1999年)。

2代目社長だった父が「すい臓がん」と判明したため、前職だった新聞記者をやめて帰郷。

しかし父は他界。引き継ぎも不十分なまま経営者になってしまいました。

 

当初は赤字だったものの、その後なんとか黒字を重ねました。

ところが2008年のリーマンショック後に過去最大の大赤字。

自己資本比率は10%を切り、追いつめられました。

 

景気の良いときには何とかなった我流経営も非常時には通用しませんでした。

自分がいかに経営を分かっていなかったかを痛感。学ぶことの必要性を感じていた時、アチーブメントに出会いました。

 

▲ 2011年6月 ピークパフォーマンスコース修了

 

■ 経営理念の前に「人生理念」

 

2010年6月、「理念経営」をテーマにした青木社長の講演会を聴きました。

 

「誰のために、何のために、なぜ経営するのか」
「企業に経営理念があるように人生には人生理念があらねばならない」

 

そして「内発的動機付け」という言葉が強く響きました。

それまでの10年間の会社経営で、

どうしたら社員がモチベーション高く働く会社を作ることが出来るのか、悩んでいました。

ここにその秘訣がある、そう直感しました。

 

講座では人生理念や人生ビジョンを突き詰めることで

「何のために経営するのか」という私自身の生きる姿勢を肚落ちさせました。

 

思えば私は姉2人の後に生まれた末っ子・長男です。

後継者と目されていたにもかかわらず、学生時代は「会社を継がない!」と宣言し、父の言葉を聞き入れませんでした。

 

受講する中で経営の目的を探っていると、かつて学生だった私に父がつぶやいた言葉を思い出しました。

 

「こんな小さな会社でもな、社員の家族を入れたら50人が飯を食ってるんやぞ」

 

家族と社員の生活を守るために身を粉にして働いた父と母、そして創業者の祖父母の苦労を思い出しました。

この会社の経営を安定させ、立派に百年続く企業にすることが私の使命だと気づきました。

 

講座に出会ったとき私は41歳でした(会社59期)。すると82歳の時に第100期となる。

健全に発展し続ける企業として百年企業となる会社をこの目で見届けるという「人生ビジョン」が明確になりました。

 

そして会社で働く社員たちがいつまでも安心できる会社を作ること。

それが「経営の目的」であると、ようやく見えてきたのです。

 

■ 「変わるべきは私」

 

アチーブメントの基礎理論である選択理論との出会いも衝撃的でした。

 

「外的コントロール」と「内的コントロール」の理論を学びました。

 

「外的コントロール」とは・・・

 

批判する

責める

文句を言う

ガミガミいう

脅す

罰する

目先の褒美で釣る――。

 

私は3代目を継いでからの10年間、社員とのかかわりで

外的コントロール(人間関係破壊の原則)に依存していたことを知りました。

 

そして内的コントロール(人間関係構築の原則)を知りました。
 

傾聴する

支援する

励ます

尊敬する

信頼する

受容する

意見の違いを交渉する

 

かつての私は恥ずかしいことに社内で声を荒げることもありましたが、それを封印しました。

ところが学びが未消化のために「言うべきこと」を言えない経営者に陥ってしまいました。

 

学んで3年ほどが過ぎたときのことです。

中途採用で雇った女性社員がいたのですが、私の考えをなかなか聞き入れてくれない状況が続きました。

 

雇って半年ほどしたある日、私は彼女をこっぴどく面罵し、退職させてしまいました。

立派なパワハラでした。

 

彼女の退職からしばらくして一通の内容証明郵便が届きました。

「不当労働行為」「不当解雇」としての慰謝料請求です。

こう書かれていました。

 

「社長はアチーブメントなる立派な会社で学び、経営理念というものを私たち社員に実行させていますが、何のことかわかりません」

 

まさに彼女の言う通り。

外的コントロールは何物をももたらさないということを痛感しました。

 

大赤字が経営者としての失敗なら、今度は人間としての失敗でした。

「社員が変わるべきだ」と思っていましたが、変わるべきは私でした。

社内の人間関係を良くし、そのうえで情報やビジョンを伝え続けること(意見の相違があれば交渉すること)。

そしてその情報を受け取るかどうかは相手にのみ委ねられている。

その選択理論の教えを嫌というほど思い知らされました。

 

外的コントロールの支配する社風で社員が内発的に動機づけされて良い仕事をすることなどあり得ない。

この事件から私は「人間関係構築の原則」に徹することを肝に銘じました。

 

それから6年が経ち、この間の離職者は実質ゼロです。

社内の人間関係も大きく向上しました。

日々のトラブルがないわけではないものの、

選択理論を学んでいなければ決してもたらされることのない風通しの良い社風になれました。

 

あの事件がなければ、私はまだまだ外的コントロールに依存し続けていたことでしょう。

空恐ろしいことです。

 

■ 「肯定的解釈」で営業コンプレックスを克服

 

しかし、いくら社風が良くなったと言っても業績を上げなければ危機は脱せません。

 

当社は社員10数人の小さな町工場で、鋼板加工を専門としています。

ライバルはいわゆる大手業者で規模も大きく、また大手総合商社の連結子会社であるなど知名度も高い。

彼らは豊富な資金力を背景に低価格でも同業他社を圧倒していました。

 

私が不慣れな営業で新規開拓に出向くと、たいてい大手とバッティングします。

お客さんからは「おたくはナンボ?」と聞かれ、常に値段勝負です。

資金力や仕入れ力で到底及ばない当社は、そんな安値では売れません。

 

まさに大手コンプレックス。

だから「大手と取引していない会社」を見つけようと懸命でしたが、

どのようにして営業すればいいのか途方に暮れていました。

 

そこで青木社長直伝「セールス・スキルアップ・プログラム」のDVDセットを毎日見て学びました。

セミナーでは青木社長に質問できる機会に恵まれました。

 

「大手は安い、大手は有名、大手はスゴイ」
「当社は高い、当社は無名、当社は小さい」

 

情けない窮状を青木社長に質問すると、フィードバックはたったの一言でした。

 

「坂元さん、では質はどうなんですか?」

 

そうか、質か――。

 

そう考えると当社の鋼材は国産一級品しか使っておらず、職人も精鋭ぞろいです。

商品の質では負けていない。

そして大手に「勝てる」のが短納期だと気づきました。

 

彼らは組織が大きく小回りが利かない。

一方で当社はお客様の細かい要求に応えるのが得意。

彼らが4-5日なら当社は2-3日で作れる。

ということは、大手で買っているお客様に「短納期」で売ればいい!

 

私は大手とバッティングしたお客様を再び訪問しました。

「納期に困っておられませんか。ぜひうちを2軒目にしてください、必ずお役に立ちます」と売り歩きました。

すると次々に仕事が入ります。全力で納期に間に合わせると、お客様は大喜び。

そして、そんな仕事は決して値切られません。利益率を下げずに済みます。

 

「事実は一つ、解釈は無数」

 

事実は当社は高い、無名、小さい。
しかし「解釈」をマイナスからプラスに換えたのです。

 

「小回りときめ細かな短納期サービスが可能で、むしろお客様のお役に立てるのは当社」

 

「大手にしても短納期の面倒な仕事は坂元鋼材に任せるほうがいいだろう」

 

そう肯定的に解釈すること、それが成功の扉を開きました。

 

青木社長から教わった「4つの自信」。

すなわち、

 

会社に対する自信

商品に対する自信

職業に対する自信

自分に対する自信

 

それらを徹底的に磨き上げた結果、

むしろ「大手から買っているお客さんこそターゲット」と思えるほどに自己(自社)概念が上がりました。

 

「考え方・捉え方が変われば、可能性は無限大!」という青木社長の言葉を強く実感しています。

 

おかげで初受講から9期連続の黒字を重ね、過去最高益も2回更新。

リーマンショック後に10%以下に落ち込んでいた自己資本比率は65%になり、実質無借金です。

ようやく安定経営を手にすることが出来ました。

「社員が安心して働ける会社」というビジョン(経営の目的)に少しずつ近づいています。

 

■ 強くて良い100年企業に

 

私は同族の3代目ですが、若い時に新聞記者を志して家業を直視しなかったことがあります。

 

選択理論の教えでは、人は脳の中に貼ったイメージ写真、すなわち「上質世界」を手にしようとして行動を選択する。

私が学生時代に貼っていたイメージ写真は、報道を通じて社会を良くするジャーナリストの姿でした。

 

同じように、私の子供がどんな願望や上質世界を持つかは未知数です。

私はいま50歳ですが、長女8歳、長男3歳ととても幼い。

20年後に私が70歳になっても長女28歳、長男23歳です。

 

子供が会社の後継者を目指すかどうかが不明で、年齢的にもギャップがある。

だから経営を担えるような人材を社内から輩出することが次の大きなビジョンです。

 

目指すのは「強くて良い会社」。強い会社とは好業績を背景に盤石な財務体質を持つ会社。

良い会社とは人の育つ会社。

アチーブメントテクノロジーと選択理論を活用し、社員一人ひとりの能力が高く、水質の良い組織をつくります。

 

そして「超一流の中小企業」をビジョンに、無数の「小さな会社」で作られる日本社会の大きな見通しになります。

 

この講座に出会えたことで会社と人生が好転し、残りの人生のビジョンが描けました。

心から感謝し、これからも成長と貢献の人生を生きます。

 


▲ 2018年2月 ベーシックプロスピーカー合格

 

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